就活情報サイトが「底辺の職業ランキング」なる記事を公開したことで批判が殺到したというニュースを、J-CASTニュースさんがツイートされていたので、それを拾いつつ色々書きたいなと。
※ネタ元
新卒向け就職情報サイト「就活の教科書」が公開した「【底辺職とは?】底辺の仕事ランキング一覧」などと題した記事に対し、20…
少なくとも記事の内容そのものは問題なさそう。
少なくともこのニュース記事内で「該当記事の概要」が知れるけどその内容自体は全然差別的ではないんだよな
「底辺職」って言葉がそうした印象を与えてるってだけで、内容そのものは割とよくあるものだと思うがね
要は「いかに煽りタイトルで釣れるか」というチキンレースで踏み込みすぎたってだけ。 https://t.co/xaaes8ZJsV
— (株)ゆう (@yusuke1006_t) June 29, 2022
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少なくともこのニュース記事内で「該当記事の概要」が知れるけどその内容自体は全然差別的ではないんだよな
「底辺職」って言葉がそうした印象を与えてるってだけで、内容そのものは割とよくあるものだと思うがね
要は「いかに煽りタイトルで釣れるか」というチキンレースで踏み込みすぎたってだけ。
ツイートにも書いたように、ネタ元のJ-CASTニュースさんが書かれている概要を見る限りでは、別に「内容そのものは差別的ではない」んですよねえ。
一部を引用するとこんな感じ。
記事の冒頭では「何を底辺職だと思うのかは人それぞれ」だとし、「一般的に底辺職と呼ばれている仕事は、社会を下から支えている仕事です。そのような方がいるからこそ、今の自分があるのだということには気づきましょう」と書かれている。
底辺職の特徴について、(1)肉体労働である(2)誰でもできる仕事である(3)同じことの繰り返しであることが多い —- と解説しており、デメリットについては、(1)平均年収が低い(2)結婚の時に苦労する(3)体力を消耗する —- を挙げた。
さらに記事では「底辺職に就かない方法/抜け出す方法4つ」や「未経験でも採用されやすい職種」などを紹介する。
こんな感じでした。
この記事の何がダメなのか
まあやはり「底辺」って表現が露悪的だからなのは言うまでもないんでしょうね。
一応前提として「何を底辺職だと思うのかは人それぞれ」とか「一般的に底辺職と呼ばれている仕事は、社会を下から支えている仕事です。そのような方がいるからこそ、今の自分があるのだということには気づきましょう」って書いてはいる。
けど、その後に「それに就かない方法 / そこから抜け出す方法」とか書いちゃってますからねえw そりゃ誤解もされますわなw
でもだからって、別にそれが職業差別ってことにはならないとも思うんですよね。だって、これを書いているのは「就活情報サイト」なわけですから。
「あくまでポジショントーク」として、「そんな誰でもできる仕事に就くのではなくあなたの持ってるスキルを活かしましょう」とか、「年収高い職種に行きたいならそんなところで消耗してないで、次のステップを目指しましょう」って話だと思うんですよね。
これ、別に煽りでもなんでもなく、マジでそのとおりだと思うんですよね。だって10年前まではぼくもまさにこの「底辺職」の一員でしたから。
要するに「ブルーカラー / ホワイトカラー」って言われていた区分に於けるブルーの側のことを「底辺職」って言っちゃってるってだけ。
ネタ元記事で定義されている「底辺職」のランキング一覧
こんな風になってました。
ふむふむ。
でも1の「土木・建築作業員」って、所謂「大工」とか「鳶」とかその他「塗装業」とかも含まれると思う。
となると、肉体労働ではあるけど技術職的な側面が強いから、給料はそれなりに高いイメージはあるので、ぼくは底辺だとは思わないですけどね。
で、ホワイトカラー側の中にもその手の職種を「かっこいい」と思っている人も一定数いるイメージ。まあ、ぼくは別にかっこいいとも悪いとも思いませんけど。
ただ、2~9については7のトラック運転手の大型免許を除いて、無資格で誰でもできる仕事ではありますよね。実際ぼくも2~5&9・12はバイトで経験済みだし。
ただ、これらの仕事の中で、例えば「2~6、8&9」の仕事を「憧れて始める人」っていないと思うんですよね。
だって「ぼくは将来【倉庫作業員】になりたいです」とか「将来は【コンビニの店員さん】になりたいです」って人見たことないですからねえ。
何故これらが底辺と言われてしまうのか
やはり記事中にもあるように「誰でもできちゃう / 単純作業系 / 肉体労働系」というところが大きいですよね。かつ、これらに共通しているのって「学歴不問」ってところもあると思うんですよね。
言うて日本ってまだまだ学歴社会なわけじゃないですか。
仮に差別意識はなくとも、この学歴社会によって形成された「学歴マウント」が人の中に存在してしまう以上、いくら「差別的・侮蔑的意図ではない」といいつつも、「底辺」という言葉で表したくなってしまうという部分は否定出来ないかなと。
だって、実際この手の職種に従事している人達って、「頭悪い人が圧倒的に多い」ですからね。学力的にも頭脳的にも。
かつての自分もそうで、一応今はそこから抜け出しているだけに、悲しいかなこれは「事実」だと言うことは受け止めたほうがいいと思う。
そもそも「低賃金」であることが問題なのでは?
ここから本題なんですけど、要するに「全体的な賃金の安さ」というのもそうなんですけど、とりわけこの手の職種における賃金が「いくらなんでも安すぎる」というのはずっと前からおかしいなと思っていた。
思うんですけど、「誰でもできる仕事≒誰もがやりたがらない仕事」という側面もあると思うので、時給単価はもっと上げるべきだと思うんですよね。
更に言うなら、特に「コンビニ」を約18年経験してしまったからこそ思うんですけど、コンビニってマジで結構「重労働」だと思うんですよね。肉体的にも精神的にも。
多様化するライフスタイルに合わせるようにして、レジ周りでの様々な支払い方法や関連業務が増えていくもんだから、まずそれを覚えるのが大変。
更に、納品・検品・品出し・補充等の軽作業に加え清掃等の重労働に追い打ちをかけるように、クソ客のクレーム対応もあるのに、未だに時給¥1000切ってるところがあるってのが信じられない。
少なくともコンビニ業界での時給相場はマジでバグってると思うので、これだけでも是正すべきだと思う。それができないならマジでさっさと完全無人化を目指すべき。
いずれにしても、この手の職種の時給相場がむしろ高めに設定されていれば、底辺なんて言われずにすむとは思うんですけどね。(まあ、多少は年齢別で分けたほうがいいとは思うけど)
「コスト消費型業務」であることで、安く見られてしまっている。
結局のこの手の職種って、「その仕事自体がお金を生み出さない」んですよね。故に、経営者側からしたら「コスト」でしかない。
要するに「生産性業務」と「コスト消費型業務」の違いってことです。これ僕が勝手に名付けたんですけど、定義としては以下のとおりです。
※生産性業務とは
「その仕事がお金を生み出す(利益に直結する)業務」のこと。例えば「販売」とか「営業」とか「宣伝」とか、クリエイティブな要素や、セールスの要素を持つものはここに分類されると思う。
なので、接客・販売業の中でも「インセンティブがつくもの」なんかは、これに該当すると思います。
※コスト消費型業務とは
先述のように、生産性業務とは逆の「お金を生み出さない業務」のこと。例えば「掃除」とか「書類整理」とか「クレーム対応」とか、その他諸々の「雑務」と呼ばれる仕事。
で、これら2つの最大の違いは何かというと、「能動的」であるか「受動的」であるかということで、要は「コスト消費型」って対処療法的(受動的)なんですよね。
なんと言うか、言葉を選ばずに言うと「後始末的」というか、「やらざるを得ないから仕方なくやる仕事」じゃないですか。
それこそ「掃除」なんて、清掃業者以外、本来の業種からは外れているわけで、それをやるためにその会社で仕事をしているわけじゃないじゃないですか。
なのに、「それも時給に含まれている」っておかしいですよね。含めるのならばやはり時給は高く設定すべきだ。そう考えると、コンビニの時給がいかに安いかがよく分かると思う。
「スキルにならない」が故に「若いうちからずっと続けるような仕事」ではない。
いずれにしても、「学歴関係なく誰でもできる仕事」ってことならば、若いうちは「小遣い稼ぎ」だったり「一時的な収入源として」サクッと収入を得る分にはいいと思う。
けど、これらの仕事って大半が「コスト的な作業」でしかないから、「スキルや知識が大して身につかない」んですよね。
そうなると、「自分一人が生活する分」としては十分食っていけるんだけど、いざ切られたりした時に行き場を失いかねないし、まして所帯持ってその家族を養うにはあまりにも足元が涼しすぎる感があると思う。
なので、やはりIT系のスキルだったり最低限の知識くらいはつけておいた方がいいって話なんですよね。
ぼくはこれが一般的な人よりも「ちょっとだけ」長けていたので、現職でそれを役に立てられていて、なおかつ現職でさらにその辺の知識やスキルが身についている。
しかもそれをバイトとは言えリモートワークでサボりながら適当にやっていて、コンビニより高い時給がもらえているから、大分生活が楽になった。
好きでそうした仕事を続けているにせよ、「PC使った副業」くらいは絶対探しておいたほうがいいですよ。
