一時期特撮が結構好きで、戦隊・ライダー系を好んでみていたことっはあったんですけど、例外的に「ウルトラマン」だけはどうしても好きになれなかったんですよね。
でも、そんなウルトラマンを「アニメ化」で大胆にリメイクしているということでちょっと興味が出てきたので見ました。
というか、S1とS2のレビュー過去に書いてたんですが、ここでも改めてまとめます。
Season1(2019:全12話)+Season2(2022:全6話)
モーションキャプチャーによる動きの滑らかさとCGのクオリティがキモいくらい高く生物的なので、格闘シーンは結構迫力があった
惜しむらくはスーツ等が「科特隊から転送される」という設定なので、もう少しその辺との連携等の描写(NERVっぽさ)みたいなのも欲しかった
5月からのS3が待ち遠しすぎる
— (株)ゆう (@yusuke1006_t) April 24, 2023
まず冒頭に書いたように、ぼく「ウルトラマン」って本来好きじゃなくて、その理由としては「巨大化するから」ってところなんですよね。
けど、こっちの「ULTRAMAN」の方は、完全にMARVELの「アイアンマン」を意識しているかのようなデザインで、何より「巨大化もしない」ってところが大きなポイントなんですよね。
なので、これってある意味ウルトラマンのアイデンティティー自体を根底から覆しているとも言えるから、原理主義者からしたらすごく嫌なアレンジなんでしょうねきっと。
でもぼくは、特撮でいうと「仮面ライダー」のような「人間サイズの変身ヒーロー」が好きなので、この設定はすごく好きです。
ただ、惜しむらくはS1・S2だと、せっかくのフル3DCG&モーションキャプチャーの利点があまり活かされている感じがしなくて、バトルシーンの殺陣とかすごくカッコいいのに、その登場機会がやけに少ないんですよね。
一応、ウルトラマンが怪獣と交戦するシーンはちょいちょいあるものの、過去ログにも書いたように、大体ロケーションが「渋谷スクランブル交差点」っていうのもつまらないし、その中での戦闘の流れも非常に単純で、S1とS2の戦闘シーンは正直つまらないです。
あと、ストーリーそのものは悪くないんだけど、過去ログにも書いたように、レナのイベント会場に「アダド」らが現れて、いわばショーアップされる形で戦闘が始まっちゃう流れの件。
あれとか、その中でのレナの演説的なセリフとか周囲の反応とか、リアリティーがあまりにもなさすぎてめちゃくちゃ茶番になっちゃって、見てて恥ずかしくなるレベルだった。
S1とS2は、そういう意味で非常に「もったいない」と感じる部分があまりにも多かったけど、なんだかんだトータル「面白かった」というところではある。
Season3(FINAL)2023:全12話
ULTRAMAN FINAL(2023:全12話 / NF)
面白かった
円谷ウルトラマンを大胆に解釈・再構築し「巨大化させないパワードスーツ型」として描ききったところには賛否が分かれそうだけど、ぼくは非常に好き。正直、庵野監督にもこれくらいやって欲しかった
更にはバトルシーンが本当に素晴らしくて、 pic.twitter.com/ri7qtFpnWA
— (株)ゆう (@yusuke1006_t) June 6, 2023
かなり多いものの、なんだかんだ、ちょっとうるっとさせられそうになったりで、トータル悪くなかったなと。
これ劇場版とかあったら、普通に4DXとかで見たいレベル。
— (株)ゆう (@yusuke1006_t) June 6, 2023
なんだかんだすごく楽しみだったし、S1・S2から結構時間が空いた状態でのFINAL SEASONってことで、S1・S2での不満点の多くが解消されている印象があり、個人的にはすごく良かったなと思った。
ツイートにも書いたように、今回はバトルシーンがかなり多めになっており、特にクライマックスでの最終決戦は非常にMARVELとかハリウッド映画的にではあるものの、なんだかんだテンション上がっちゃうバトルシーンだったと思う。
以下ネタバレ含
「エド」の正体については、普通にS1の登場段階から「ウルトラマンを倒したゼットンの末裔」って紹介されてましたよね。
かつ初回登場時からずっとミステリアスで、「自らの事も含め全容を明かしていない&隠し事をしている感」は最初からプンプン匂わせに匂わせてから、彼がラスボスと判明しても「でしょうね」って感じで何のひねりもないから「ふーん」としか思えなかった。
レナについては、まさか最終的にレナまでULTRAMANになるとは思わなかったので、これはちょっと意外だった。
普通、あーゆーポジションのヒロインなら最後まで「普通の人代表」として描かれるはずだと思うけど、そこを敢えて崩すという試みは面白かったと思う。
ただ、変身シーンはなんぼ何でも魔法少女すぎるやろって話で、思わず笑っちゃった。
まとめ
ストーリーっていうより「台詞回し」とか、「モブや社会全体の描き方」という部分については、視点がちょっと稚拙というか子供じみてる感が否めず、ツッコミどころも多かったけど、それでもなんだかんだ楽しめた。
特にS3のバトルシーンは全体的にカッコよかった。
あと、進次郎が瀕死になっているのを見た群衆が「シュプレヒコールでULTRAMANを応援する」っていうのは、すごく「スーパーの屋上のヒーローショー」的な子供っぽさではあるんだけど、それでもなんだかんだこみ上げるものはあった。
これについてはおそらく「意図的にそうした」んだろうなと言うのは見て取れた。というのも、この作品自体、原典である「円谷ウルトラマン」の設定を引き継いだ上での破壊&大胆なアレンジによる再構築なので。
その上で、最終話では「昭和のウルトラマンの空気感を出す」ということを意識したのかなとも思っていて、子供っぽい演出ながらも説得力を感じたので、おそらくあのシーンは初期段階から決まっていたのかなというふうにも思えた。
ってな感じで、トータル面白かったですね。