
お笑いピン芸人「バカリズム」の脚本による、「OL+ヤンキー漫画」という異様な設定によるおバカ路線のフルコメディ映画。
ヤンキー漫画における「学校」がそのまま「会社」に置き換えられて、「学校内(社内)」でのアタマを決めるとか、そこに「転入生(中途採用)」で入ってきた広瀬アリスさん演じるカリスマヤンキーOL「北条蘭」があっという間に会社の中でのTOP3を全員撃破し、アタマになるとか、そうした流れがもう完全にカリスマヤンキー漫画である「クローズ」そのものでめっちゃ面白い。
しかも、登場するヤンキーたちは「一応OL」なので、「一般的なおLと同じような日常的な風景や給湯室での会話」なんかも描写され、その中で「最後出る人電気消してね」等の何気ないセリフ等の芸の細かさによるリアリティが、バカリズムのコント感があって更に面白い。
で、そんなOLたちのキャスティングもこれまた非常に面白く、特に個人的には「菜々緒さん」がすごく面白いと思った。
OLなのに頭は「コーンロウ」でど派手なメイクなのに、仕事は超優秀で喧嘩も強く、それをめちゃくちゃ大真面目に演じているのが面白い。
「グラスホッパー」の時の比与子役のときもそうだったけど、菜々緒さんってこの手の「超絶美人なのにすごくくせのある役」ってのがすごく面白いですね。
この見た目でコメディも全然いけるってのが本当に凄い。
また、敵対する会社の幹部OL達を「男性」にやらせたってのも、完全におバカを振り切ってて面白い。
特に、「シン・ゴジラ」でいっぱい×2なった主人公「矢口」に「まずは君が落ち着け」と水ドンをする「泉修一」役や「ムショぼけ」にも出演されていた「松尾諭」さんや、ヤクザやベテラン刑事役などでおなじみの「遠藤憲一」さんが「OL」として出ているというのも良かった。
で、当然この人たちにも「OLとしての日常風景」が描かれていたりするので、「一応この人たちOLなんだよな。。。」と再確認させる描写を描いているところがいかにもバカリズムという感じで面白い。
そして何より、主役である「田中直子」を演じる「永野芽郁」さんがすごく可愛い。
永野芽郁さんと言うと、Netflixオリジナルドラマである「御手洗家、炎上する」が非常に印象的だったけど、この時にも時折見せていた「キレる」演技がすごく良かった。
この作品でますます永野さんのことが好きになった。
地獄の花園(2021 / NF)
死ぬほど面白かった
バカリズム脚本による「OL+ヤンキー漫画」なおバカコメディ
「学校」がそのまま「会社」に置換されてタイマンとか他社からのカチコミとかが繰り広げられる様が単純に面白い
アクションも意外としっかりしていてテンポもよく、あっという間だった。 pic.twitter.com/3yWuiG7hxW
— (株)ゆう (@yusuke1006_t) August 23, 2023
しかもそのおバカ路線のために、一部OLを「遠藤憲一」を始めとする4名の男性が演じており、更に「OLとしての社内での日常的な描写」も時折挟まれる
これにより「一応この人達全員OLだったんだよな」ということを確認させることで間接的に笑わせる演出も、バカリズムならでは感があると思った。
— (株)ゆう (@yusuke1006_t) August 23, 2023