黒革の手帖(2004 / Netflix:全7話)

評価
めっちゃ面白かった
あらすじ
しがない銀行員の女性・原口元子は、勤務先で見つけた「架空口座」の存在を利用し、大金を横領。その資金を元手に銀座のクラブを開店し、たちまち頭角を現す。
だが、欲望渦巻く銀座の世界で彼女に群がるのは、利害と裏切りに満ちた人々だった。松本清張原作のピカレスクサスペンス。
感想
全7話構成という短さゆえ、第1話にして横領から銀座進出までを一気に描くスピード感が印象的。視聴者を一気に物語へ引き込む力があった。
ただしその反面、元子がなぜ横領に踏み切ったのかという心理的動機づけや、波子の裏切りの理由、安島への感情的揺らぎといった人間関係の掘り下げはやや薄く、納得感に乏しい箇所も少なくなかった。
そもそも、冒頭で銀行側に横領がバレてダッシュで逃げているのに、何故、源氏名も名乗らずに銀座に店を構えるのか等、ツッコミどころも多数ある。
が、主人公「元子(演・米倉涼子)」が従業員を除き周囲の全員から敵意を浴びせられながらも、孤立無援のまま突き進んでいく姿には不思議な中毒性があり、多少のご都合主義も含めて物語に振り回される楽しさがあった。
惜しむらくは、元子のキャラクターがもう少し知略型に寄っていれば、銀座の夜を制する存在としての説得力がさらに増したのではと思えた。
作品情報
製作年・国 | 2004年 / 日本 放送期間:2004年10月14日 – 12月9日 放送時間:木曜 21:00 – 21:54 放送枠:木曜ドラマ (テレビ朝日) |
製作総指揮・監督・脚本・音楽 | ■原作: 松本清張『黒革の手帖』 ■脚本: 神山由美子 ■演出: 松田秀知 藤田明二 ■プロデューサー: 内山聖子 中山和記 ■制作: テレビ朝日 ■エンディング: 安良城紅「Here alone」 |
キャスト | 米倉涼子 仲村トオル 釈由美子 室井滋 紫吹淳 渡辺いっけい 萩野崇 小野武彦 吉岡美穂 山本陽子 柳葉敏郎 津川雅彦 小林稔侍 真木よう子 |
時間 | 45分 初回:15分拡大(21:00 – 22:09) 最終回:36分拡大(21:00 – 22:30) |
ジャンル | ピカレスク, サスペンス, 黒革の手帖, 松本清張, テレ朝 |
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黒革の手帖(2004 / NF:全7話)
めっちゃ面白かった
しがない銀行員女性が、数々の「架空口座」の存在を知りそれを横領。その資金を元手に銀座のクラブのママとなりのし上がっていくピカレスク・サスペンス
7話しか無いこともあってか、第1話で主人公が銀行から大金をhttps://t.co/lLngRNy1fY pic.twitter.com/hJq0gWu9ti
— ゆう@404 NOT FOUND (@yusuke1006_t) September 3, 2025
それでも主人公元子が、従業員以外の関わった全ての人から恨みを買い敵意の矢印が向けられていながら孤軍奮闘している様が面白く、ご都合主義的な展開ながらも、その都合に振り回されたくなるほどの物語の面白さがあった
惜しむらくは、元子がもう少し頭のキレる頭脳派だったら良かったなと思った。
— ゆう@404 NOT FOUND (@yusuke1006_t) September 3, 2025