楽園の夜(2021 / Netflix)

評価
まあまあ
あらすじ
韓国裏社会の世界で生きるヤクザの男が、敵対組織に家族を殺され復讐に身を投じる。
やがて済州島へと身を移した彼は、死を目前にした女性と出会い、束の間の安息を得るが、やがて避けられない最期の戦いへと向かっていく——韓国産フィルム・ノワール。
感想
ストーリー自体は王道の復讐譚ながら、決して単調にならず、全体を覆う陰鬱さや暴力描写が韓国映画ならではの圧でしっかりと表現されていて、見応えがあった。
暴力や復讐の描写にも容赦がなく、胸糞感の演出も秀逸で、ジャンルとしての完成度は高い。
済州島に舞台を移してからの、どこか浮世離れした静けさと穏やかな時間の流れは、それまでの緊張感と好対照。特にラストの襲撃シーンでは、北野武監督作品を彷彿とさせる“静と動”のギャップが炸裂し、クライマックスとして強烈なカタルシスを生んでいた。
全体として救いのない物語ではあるが、むしろその潔さが美しく、バイオレンスと哀愁が見事に調和した、個人的にかなり好みの作品だった。
作品情報
製作年・国 | 2021年 / 韓国 配信開始日:2021年4月9日 |
製作総指揮・監督・脚本・音楽 | ■監督・脚本・:パク・フンジョン ■製作:パク・フンジョン / キム・ヨンジュン ■音楽:モグ ■撮影:キム・ヨンホ ■編集:チャン・ラウォン ■製作会社:ゴールドムーン・フィルム ■配給:ネットフリックス |
キャスト | オム・テグ チョン・ヨビン チャ・スンウォン イ・ギヨン パク・ホサン アン・セビン ソン・ビョンスク チョ・ドンイン チャン・ヨンナム チェ・ジョンファ |
時間 | 132分 |
ジャンル | フィルム・ノワール, 裏社会, |