首(2023 / Netflix)

評価
いまいち
あらすじ
「本能寺の変」をモチーフに、織田信長、明智光秀ら実在の人物をベースにしつつも、大胆な脚色とブラックユーモアを交えた時代劇アクション。
北野武監督が“歴史”と“暴力”をテーマに描く異色の戦国群像劇。
感想
北野作品らしく説明は最小限。人物関係や状況がほぼセリフで語られず進むため、戦国時代の背景や「本能寺の変」についての予備知識がないと、誰が誰と敵対しているのかが非常に分かりにくい。
ただし、「首」がキーワードでありテーマでもあるだけに、斬首描写はもはや様式美。野菜でも切るかのように次々と首が飛ぶシーンの連続は、“アウトレイジ in 戦国時代”とも言える趣きがあり、そうしたバイオレンス描写に関しては見応えがある。
一方で、テンポは明らかに緩慢で、展開も中盤以降はやや間延び気味。
アウトレイジシリーズのような緊張感ある台詞回しや畳み掛ける展開を期待すると、正直肩透かしを食らう。
とはいえ、織田信長役「加瀬亮」の名古屋弁は非常に上手で、アウトレイジでの三下感とは異なる面白さが良かった。
北野武流の“反・大河ドラマ”的な時代劇として、ブラックユーモアや皮肉の効いた暴力美学を楽しむ作品。
万人向けではないが、合う人には刺さるかもしれない。
作品情報
| 製作年・国 | 2023年 / 日本 公開日:2023年11月23日 |
| 製作総指揮・監督・脚本・音楽 | ■原作・監督・脚本: 北野武 ■製作: 夏野剛 ■音楽: 岩代太郎 ■編集: 北野武 太田義則 ■製作会社: KADOKAWA ■配給: 東宝 KADOKAWA |
| キャスト | ビートたけし 西島秀俊 加瀬亮 中村獅童 木村祐一 アマレス兄弟 遠藤憲一 勝村政信 寺島進 桐谷健太 浅野忠信 大森南朋 六平直政 大竹まこと 津田寛治 荒川良々 寛一郎 副島淳 小林薫 岸部一徳 |
| 時間 | 131分 |
| ジャンル | 時代劇, 歴史モノ, アクション, コメディ |
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「首」がタイトルかつキーワードでもあるため、野菜を切るくらいの感覚でスパスパ人の首が斬られる描写や、勢力争い的な構図がアウトレイジと重なる
が、それでも「時代劇」ということが意識されているからか、アウトレイジほどテンポがいいわけではなく、展開がモタついてて正直後半は結構退屈。
— ゆう@404 NOT FOUND (@yusuke1006_t) June 27, 2025