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【邦画:特撮】シン・ウルトラマン(2022) ⇒ 超面白かった

昨年(2022年)の公開当時に、劇場に2回見に行き、そのときにこの下書きを途中まで書いてたんですけど、結局うまくまとめられず、半年以上放置してました。

で、ついこないだアマプラで見てツイートもしたので、そのツイートと併せて、以下、感想・レビューと言うよりは「メモ書き」です。

あと、もう劇場公開終了しててサブスクに降りてきてる作品ってことで、ネタバレ全開です。

メモ&その他

まず、冒頭でのダイジェストの仕方が豪快かつ潔くて、かなり旨いまとめ方をしている。

⇒既に何体かの怪獣(禍威獣)は現れており、「自衛隊らでそれらを倒してきた実績が既にある状態」というところから始まっていて度肝を抜かれた。

まあこのあたりに関しては、既に前作「シン・ゴジラ」で描いてしまっているからってことでもありますよね。

「カラータイマーがない」というのが衝撃的だった。

⇒庵野秀明と松本人志との対談動画で知ってはいたけど、これは本当に衝撃的だった。
⇒でも映画を見ていると、確かにその設定はかえって邪魔になるのかもなとも思った。
⇒後から知ったが、原点の初期段階のデザインでは「そもそもカラータイマーは存在してなかった」らしい。

キャスト陣

「神永 新二」役:斎藤工

前作「シン・ゴジラ」では戦車から砲撃するモブの一人だったのが、今回は主役ですね。

割と序盤で「人間としての神永」は死亡するわけですけど、その「人間としての神永」と、「リピアー(後にウルトラマンと呼称される外星人)と融合後の神永」の違いが正直わかりづらくて、そこがちょっともったいなかったというか、もう少しわかりやすい違いがあっても良かったのかなと、個人的には思った。

「浅見 弘子」役:長澤まさみ

で、ヒロインは「長澤まさみ」さんなわけですけど、何というか、シン・ゴジラにおける「石原さとみ」さんもそうでしたけど、こちらも非常にマンガっぽいというか、「エヴァっぽいキャラ」ですよね。

チャキチャキした感じと見た目は「ミサト」さんっぽいし、他者を客観的に分析しつつ小馬鹿にするような台詞回しは非常に「アスカ」っぽいなと。丁度その二人を足して2で割ったようなキャラのようにも思えますね。

「田村 君男」役:西島秀俊

また、禍特対の「班長:田村 君男」役として「西島秀俊さん」が出演されえていて、個人的にはすごく嬉しかったですね。

西島さんはかねがね庵野映画との相性はいいのではないかと思っていて、見てみたら正に予想通りというか、非常にいい役を演じられていたので、嬉しかったですね。

また、禍特対の室長である「宗像 龍彦」役が「田中哲司」さんということで、この二人の絡みが正に2017年のカンテレのドラマ「CRISIS公安機動捜査隊特捜班」の時と関係性も似ていて、こういうところも含めて、やっぱ庵野映画との相性いいよなあと思いながらニヤついてみてました。

「船縁 由美」役:早見あかり

「船縁 由美」役の「早見あかりさん」は、実年齢的にはまだ20代(おそらく撮影当時や公開当時は26~27)のはずなのに、いい意味で「おばさんっぽさ」が僅かににじみ出てて、個人的にはそこに色っぽさを感じて、良かったと思います。

特に「二重あご」になってるところとか、長澤まさみさんよりも年上に見えた。(実年齢で言えば長澤さんのほうが8つくらい上)

これ、もし役作りとしてわざと太って、そのおばさん感を出していたんだとしたら、すごいと思う。

「滝 明久」役:有岡大貴

「滝 明久」役の有岡大貴さんは、見たあとで調べたら、この方ジャニーズの「Hey! Say! Jump」の方なんですね。

演技は非常にナチュラルで良かったと思うし、庵野映画特有の「難解で文字数多めな台詞回し」にもちゃんと違和感なく対応されてて、所謂「オタク感」とか、エヴァで言うところの「日向マコト」感はすごくよく出てて、これまた庵野映画との相性の良さを感じましたね。

主題歌

米津玄師 – M八七

これめちゃくちゃいい曲ですね。

ぼく、元々米津さんってそんなに好きじゃなかったんですけど、劇場のスタッフロールでこの曲流れてきて、「なんて映画のエンディングに合う曲なんだろう」と感動した。

思ったこと

後に貼り付けるツイートで言いたいこと殆ど書いちゃってるんだけど、ここでも少し。

まず、前作「シン・ゴジラ」では、庵野監督は「ファンサービスに徹した」みたいなところがあると、個人的には思ってる。

というのも、確かに庵野監督は特撮好きではあるけど、おそらくゴジラシリーズにはそこまで強い思い入れは無くて、どちらかというと「ウルトラマン」や、後に描かれる「仮面ライダー」の方が好きなのかなと。

で、シン・ゴジラは、当時まだ完結してなかった「エヴァンゲリオン新劇場版シリーズ」の新作を待たされている中での割り込み作品ということもあってか、兎に角「せめてもの」的なファンサービスとして「エヴァ的様式美」を多く盛り込んでいたようにも見える。

※いずれにしても、庵野監督の密着ドキュメントの中で、「エヴァ以降、何をやっても全てエヴァのセルフパロディになっちゃう。だから改めてエヴァをもう一度作ろうと思った」という趣旨の発言もしており、その制作過程における「シン・ゴジラ」であったため、ある種「開き直り」もあったのかなとも思える。

ただ本作では、そうした要素を全てシン・ゴジラに詰め込んでしまっている状態でのスタートということもあってか、一応最低限その要素は入れつつも、どちらかというと「メッセージ性」の色合いを前作より強めに出している気がした。

具体的には、シン・ゴジラの場合は「怪獣が出現したときの、政府や一般市民のリアルな行動・言動」を切り取り、そこを強調しつつ「あれをどうやって倒すか」と言う話だった。

それに対し本作では、「外星人と人間との関わり」を通じて「人間の脆さ・愚かさ・儚さ」にフォーカスし、「それ故の愛おしさ」的なところを描いていたようにも思う。

また、公開されたのはコロナ禍真っ只中ということもあってか、奇しくもそのメッセージ性が「コロナに対する向き合い方」の部分とも重なる気がした。

というのも、ツイートでぼくは「禍威獣とわざわざ当て字をしているのは、禍威獣=怪級の脅禍(わざわい)だからではないか」的な深読みまでしてしまった。

まあ、本作の撮影自体は2019年だったので、流石にこれは深読みすぎなんだろうけど、ちょうどいい具合にご時世とシンクロしているし、そもそもそのメッセージ性自体は普遍的なので、この時期に公開された意義もあるのではないかという気もする。

まとめ

珍しく考察めいた深読みなんてものを柄にもなくしてみちゃったけど、3回目を家でアマプラで改めて見て、そんな風に感じたんですよね。

あと、シン・ゴジラ以上に、「見れば見るほどおもしろい」と感じる作品だった気がする。3回目である今回が一番面白いと思った。

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