ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え(2022 / Netflix:全12話)

評価
最&高
あらすじ
南北統一が実現し、共通通貨の導入を進める近未来の朝鮮半島。しかし、その裏では経済格差が深刻化し、社会の不満が募っていた。
そんな中、謎の男「教授」を中心とした強盗団が統一造幣局に立てこもり、大量の紙幣を印刷するという前代未聞の計画を実行に移す。
警察や人質との駆け引き、内部の裏切りや対立など、緻密な心理戦が展開される中、果たして彼らの計画は成功するのか——。
※スペインの人気ドラマ「ペーパー・ハウス」の韓国版リメイク。
感想
銀行ではなく「造幣局に立てこもってお金を刷る」という発想が秀逸で、単なる強盗劇ではなく、壮大な計画とそのバックボーンの作り込みが非常に巧みだった。
スペイン版をリメイクするにあたり、「朝鮮半島の南北統一」という韓国ならではな独自設定を絡めたことで、単なるコピーに終わらず、韓国ならではの社会的テーマが色濃く反映されているのも見応えがあった。
また、12話の1シーズンのみでありながら、造幣局内の攻防だけでなく、外の世界での動きも丁寧に描かれており、単なる閉鎖空間のドラマに留まらないスケール感もあってその点も非常に面白かった。
その上で、多数の登場人物それぞれにしっかりとしたドラマがあり、彼らの背景や動機が緻密に描かれているため、物語に厚みが感じられた。このあたりは本当に脚本が巧みだなと感心する。
特に「イカゲーム」を彷彿とさせるような、追い詰められた人間の心理や暴走の描写が秀逸で、誰が正義で誰が悪なのか、一概に割り切れない人間ドラマが展開される。
そのため、登場人物それぞれに感情移入しやすく、最初から最後まで緊張感が途切れることなく楽しめた。
本家のスペイン版も評価が高いので、比較の意味でもいずれ見てみたいと思った。
作品情報
| 製作年・国 | 2022年 / 韓国 パート1:2022年6月24日(第1話~第6話) パート2:2022年12月9日(第7話~第12話) |
| 製作総指揮・監督・脚本・音楽 | ■監督: キム・ホンソン ■脚本: リュ・ヨンジェ キム・ファンチェ チェ・ソンジュン ■音楽: キム・テソン |
| キャスト | ユ・ジテ パク・ヘス チョン・ジョンソ イ・ヒョヌ イ・ウォンジョン パク・ミョンフン |
| 時間 | 63分~78分 / 全18話 |
| ジャンル | クライムサスペンス, ヒューマンドラマ, 立て籠もり系, ストックホルムシンドローム |
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ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え(2022 / NF:全12話)
最&高
南北統一した世界線の朝鮮を舞台に、造幣局に立てこもる強盗団と警察の攻防を描くクライム・サスペンス。スペインの人気ドラマの韓国版リメイク
銀行ではなく「造幣局に立て籠もってお金を刷る」https://t.co/vMC5NLHqPD pic.twitter.com/u2pImpy07o
— ゆう@404 NOT FOUND (@yusuke1006_t) January 27, 2025
何より、「イカゲーム」を彷彿とさせるような、追い詰められた人間の不安定な心理や暴走もしっかり描かれていて、どの登場人物にも感情移入でき、最初から最後までずっと目が離せなかった
本家のスペイン版もそのうち見ようと思う。
— ゆう@404 NOT FOUND (@yusuke1006_t) January 27, 2025