日本沈没-希望のひと-(全10話:2021 / NF)

評価
超面白かった。
あらすじ
ある学者により日本列島の沈没が予知され、それがいよいよ免れない状況となり、国民の他国への移民やその交渉のための大企業売却等、政府や関係者が奔走する社会派SFドラマ。
感想
外部レビューサイトを見ると割りと批判的な意見が多いようだったが、その多くは「ハリウッドのようなパニック映画」もしくは「シン・ゴジラ的展開」としての期待があったからではないかと思う。
主役の「小栗旬さん」とその相棒「松山ケンイチ」さん演じる役どころは「政府関係者」で、ヒロイン的なポジションである「杏」さんは「新聞記者」、キーマンとなる沈没を予知した学者役が「香川照之」さんということで、確かにこうした組み合わせを見ると「シン・ゴジラ」っぽくもある。
が、TBSドラマということもあってか、作品のジャンル的には「スーツを着たおじさんたちが暗躍する政治的空中戦の話」なので、確かにそれを期待しちゃうと「うーん」と思ってしまうのも分からなくもない。
けど、逆に言えばそういった社会はドラマが好きな人には結構面白いのではないかと思う。
また、日本列島以上に国民が揺れ動く様も上手に表現されていたと思うが、コロナ禍に撮影・放送されていたためか、沈没とは別に「パンデミックの問題」まで物語の中に取り込んでおり、流石にそれは火力上げ好きじゃないかとは思った。
また、もろもろツッコミどころはなくはなかったが、しかし、それでも妙に綺麗事や泣き路線に逃げることなく、人間自体もちゃんと描いた上で、可能な限りリアルにシミュレーションしてしなりをを作っている感があってよかった。
何より、主人公「天海」と新聞記者「椎名」を、いい雰囲気にはしつつもその二人の「恋愛要素」を入れてないのも良かった。
そういうのは視聴者が勝手に想像したいところだから、この手の話で下手に色恋されると、途端に冷めてしまう。
このあたりの使い方が上手いのが、流石のTBSといったところじゃないかと思う。
話の中心なので、その手の「スーツ着た人達中心の難しい話」が苦手な人やパニック映画を期待していると退屈かもしれない
けど逆に言えばその手の社会派ドラマが好きな人には面白いと感じるのではないかと思う
確かにツッコミ所は無くはないし、結果的に日本国民が一丸となりすぎてて、些か綺麗事にも
— ゆう@404 NOT FOUND (@yusuke1006_t) November 21, 2023
原作にはない「希望の人」というサブタイトルを入れたのではないか、と勝手に想像している
あと、下手に恋愛要素や感動要素を必要以上に入れてないとこにやはり好感
かなりシリアスに「政治的空中戦」が繰り広げられるドラマでもあるので、そういった変な味付けで薄まらなくて本当に良かったと思う。
— ゆう@404 NOT FOUND (@yusuke1006_t) November 21, 2023