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たま - さよなら人類 / らんちう(1st SINGLE)

発売日:1990年5月5日

31年前の今日リリース。

このブログではしょっちゅう引き合いに出している、88年~90年代前半における、所謂「第二次バンドブーム」と呼ばれるムーブメントの中から出てきたバンド。

その中でもとりわけそのムーブメントの象徴的コンテンツでもあった「いかすバンド天国(通称:イカ天)」で、「14代目イカ天キング」となりメジャーデビューを果たし、紅白出場を果たすほどの国民的なバンドになった。

ぼくは正直、音楽的には全く好きではないので完全に素通りだったのだけど、とは言え当時の彼らの売れ行きは凄まじかったし、このムーブメントを語る上でも触れないわけにはいかない。


たま さよなら人類

ジャンル的には「ナゴム系」と呼ばれるもので、所謂昔ながらの「ちんどん屋サウンド」を主体としており、強引に似ている音楽性のバンドを上げるとするなら、「ソウル・フラワー・ユニオン(以下SFU)」あたりではないだろうか。

「たま」には一応、エレキベースが存在してるがそれ以外はほぼアンプラグドな楽器という「非電化」な構成と、昭和初期の民謡を彷彿とさせるような「ちんどん系の音楽」という類似性から、そのように解釈することも出来る。

で、今となってはこの手のジャンル・形態のバンドって結構珍しいし、当時としてもかなり異彩を放ってはいたものの、実は割と似たようなバンドは地下に多くいた。

※それこそ冒頭にて先述した「ナゴムレコード」や「SFU」なんかを筆頭に「あくまでアングラ&マニアックな存在」として、多数存在してはいた。

な、だけにここまで振り切った形態のバンドが紅白出場を果たすほどに売れるっていうのが単純にすごかったし、ある意味で第二次バンドブームというものが示した「J-POP&ROCKの可能性と多様性」を、大幅に拡げることに成功していたようにも思える。

この時代は、とにかくこうしたバンドを筆頭に、所謂「イロモノ」なバンドも多く、兎角「たま」もそのように扱われがちではある。

けど、アナログ⇒CDへの転換期における、それまでの「歌謡曲」と言うある種鎖国的だった音楽文化から、J-POPへの変遷を遂げる過程の中で「こういうバンドもいてもいい」という形で、この手のジャンルが受容されていたというのは、ノスタルジーを差し引いてもいい時代だったなと思う。



たま らんちう

今回のこの記事を書くにあたって初めて聞いたんだけどびっくりした。こんなマニアックな曲もやってたんですね。

昔はよくわかってなかったけど、ある程度音楽をかじって理解できるようになってくると、彼らの演奏力が思いの外高いことがよく解る。

こんなにゆったりとしていて難しい曲なのに、ドラムの石川さんがぴょんぴょん飛び跳ねながらしっかり安定的なリズムキープをしているのがすごいし、何よりそもそもこんな曲を作れる感性自体がすごい。

また、ギター知久さんと、アコーディオンの柳原さんの存在感も完成されていて、バンドとして非常にしっかりとした土台の上に立脚していることもよく分かる。

この「完成された世界観」と「それが一切ブレない様」は、ある意味でMALICE MIZERによく似ているとすら個人的には思った。

※画像引用元
 https://yusa007.exblog.jp/30035431/