
■LUNA SEA - MOTHER(メジャー3rd ALBUM)
1994/10/26リリース
●SINGLE
・ROSIER - 1994/07/21
・TRUE BLUE - 1994/09/21
・MOTHER - 1995/02/22
26年前の今日リリース。
実はこのアルバムについては、2年前にも取り上げていたんですけど、その時は全曲レビューではなかったので、今回は全曲やります。
※前回のレビュー記事
http://blogrider.tokyo/archives/13814380.html
Luna Sea - Loveless
1. LOVELESS
2. ROSIER
3. FACE TO FACE
4. CIVILIZE
5. GENESIS OF MIND ~夢の彼方へ~
6. AURORA
7. IN FUTURE
8. FAKE
9. TRUE BLUE
10. MOTHER
2. ROSIER
3. FACE TO FACE
4. CIVILIZE
5. GENESIS OF MIND ~夢の彼方へ~
6. AURORA
7. IN FUTURE
8. FAKE
9. TRUE BLUE
10. MOTHER
過去ログにも書いていると思うのですが、とにかく捨て曲がないんですよね。全てがいい曲で、数ベテの並びが完璧。
1. LOVELESS
https://www.youtube.com/watch?v=Ben_db_A924SUGIZO原曲
SUGIZO氏自身も「これ以上1曲目に相応しい曲はない」と言い切っていることもあり、イントロからして如何にも「THE 1曲目」って感じの曲ですよね。
事実、MOTHERのツアーや、初めてのLUNATIC TOKYOは勿論のこと、それ以外のライブでも1曲目率が異常に高く、一時期の氷室京介にとっての「VIRGIN BEAT」みたいなところでもある。
この曲は、SUGIZO氏は「12弦・フレットレス・ノーマル」の構成によるトリプルネック、INORAN氏が12弦のエレアコを用いて演奏する。
曲の構成は「イントロ・Aメロ・Bメロ・サビ・アウトロ」って感じのシンプルな構成だけど、Bメロは1回しか出てこない上、最初のサビが終わった後、普通だったらギターソロに入るだろうに、Ds. 真矢さんによる軽いソロを挟むだけ。
これおそらく、コード進行的にしっくり来る展開が無かったんじゃないかと思う。事実、真矢さんのソロ中は後ろでうっすらシンセ的に女声コーラスが鳴っているけど、ベースもギターも一旦引っ込んで、さっきまでのコード進行をリセットさせてから、再びサビに入るんですよね。
あとこの曲はなんと言っても、Bs. J氏のゴリゴリのベースフレーズがカッコいいんですよね。イントロのリフもそうだし、Bメロでウラ取りしているところも良い。
とにかくこの曲は、全てがかっこよく、一切の隙がない。
2. ROSIER
https://www.youtube.com/watch?v=SRn3h8DwW58J原曲
この曲については、過去ログ(シングル編)で触れているので、詳細については割愛。
※関連過去ログ
http://blogrider.tokyo/archives/19909511.html
ただ、この曲については、シングル盤とは微妙にアレンジが異なっており、シングルだとフェードアウトするものの、アルバムバージョンだとフェードアウトせずに終わるんだけど、やはりこっちの終わり方のほうがかっこいいですよね。ライブ感もあるし。
3. FACE TO FACE
https://www.youtube.com/watch?v=_7YEBwsyYxYINORAN原曲
真矢さんの銅鑼の音で始める結構ヘヴィ目な曲。しかもこれ、ライブ映像見て驚いたんだけど、おそらく真矢さんこの時「素手」で銅鑼を叩いてるっぽいんですよね。
※左手をゲンコツにして(スティックは握ったまま)、小指側の側面で力いっぱい叩いているように見える。
楽曲そのものはシンプルな8ビートで、この曲もベースのフレーズがゴリゴリ。で、SUGIZO原曲と有るけど、ぼくはてっきりINORAN曲だとばかり思っていた。
ただ、コード進行にほとんど変化がないことから、おそらくはJと真矢さんによるジャムセッションの中で生まれたビートを、SUGIZO氏が色を付けていったものではないかと推測できる。
因みにINORAN氏はこの曲でギターシンセを使用しているそうなので、おそらくはイントロに出てくるシタール風の音がそれではないかと思う。
4. CIVILIZE
https://www.youtube.com/watch?v=9viaLzrWpsISUGIZO原曲
如何にも、中間でアルバムの勢いを更に加速させるようなアッパーチューン。個人的には前曲の「FACE TO FACE」と逆でも良かったんじゃないかとも思ってる。
この曲はかなり変わっていて、楽曲の構成がシンメトリーになっているのが大きな特徴。つまりどういうことかと言うとこういうこと。
INTORO
⇒Aメロ⇒Bメロ
⇒Aメロ⇒Bメロ⇒サビ⇒
ーーギターソロ(中間地点)ーー
⇒Aメロ⇒Bメロ⇒サビ
⇒Aメロ⇒Bメロ⇒
OUTRO
というような構成。よくこんなトリッキーなこと思いつくなと思う。
あと、この曲って、別に特別好きな曲というわけではなかったんだけど、LUNA SEAがなんかのフェスに出演した際に、この曲を1曲目に持ってきていて、しかもそれがCDよりもテンポが早くてやたらかっこよかったのが印象的で、それ以来大好きな曲
なので、プレイリストを作る際にはこの曲を入れる前提になっているし、なんなら一時期、再生速度を変更できる上、それをWAVで保存できるプレーヤーがあり、そこで「1.1~1.2倍速」とかに設定し、そのフェスの時の速さを自分なりに再現した音源を聞いていた。
再生速度を変更すると途端に音が劣化するんだけど、CIVILIZEの場合、逆にそれが味になっている気がして良かった。
5. GENESIS OF MIND ~夢の彼方へ~
https://www.youtube.com/watch?v=MCowjmrer9oSUGIZO原曲
8分超えのバラード。
リアルタイムでは、アッパーな曲を求めていた時期でもあったため、正直そこまで聞いていなかったんだけど、やはり今改めて聞くと、すごくいい。
これは、Vo. RYUICHIがLUNA SEAの前にやっていたバンドのドラマーが急逝したことを受けて書き下ろされた曲らしい。
また、この曲でもSUGIZO氏はトリプルネックを使用している。
6. AURORA
https://www.youtube.com/watch?v=ZT_0mGGbi5MSUGIZO原曲
めっちゃ好きなミディアム曲。ストレートな8ビートによるミディアムテンポなので、リズム隊は非常にやっていて気持ちいい曲。
特にAメロでのベースのルート8部刻みなんて、速さ的にも非常に丁度いいので、最高に心地よい。ただ、個人的には、ベースの音はもっと歪んでてもいいと言うか、もうちょっとガリガリしてても良かったかなとも思う。
対して、サビでは歌メロに対してカウンター的にメロディを引き立たせていて、その対比もまた気持ちいい。
この曲は兎に角、終始一貫して「気持ち良い曲」ってこと。
7. IN FUTURE
https://www.youtube.com/watch?v=ho1PUITav2YJ原曲
このアルバムの中で、最も攻撃的なナンバー。
どこか、メジャー1st「IMAGE」に収録されている「SYMPTOM」を匂わせるものが有ると個人的には思っているし、次作「STYLE」に収録されている「1999」との類似性も見逃せない。でも攻撃的って意味ではこっちの方が攻撃的ではありますよね。
ただ、個人的にちょっとだけ気に食わないのが歌詞カードで、漢字表記以外のところを全てカタカナにしているのがちょっとダサいかなって。
この時代だとカタカナ表記ってギリセーフだったのかもしれないけど、今見ると猛烈にダサいし、何より曲調も含めて、BUCK-TICKのアルバム「狂った太陽」に収録されている「地下室のメロディー」がどうしてもチラついてしまう。
まあ、とは言え、なんだかんだ好きな曲ではあるんですけどね。
8. FAKE
https://www.youtube.com/watch?v=8W9dP5FBqGIINORAN原曲
これ、始めて聞いたときJさんの曲だと思ってたら、以外にもINORANさんだった。
でも今あらためて聞いてみるとそれなんとなく納得できると言うか、メジャー1stアルバムに収録されているタイトルチューンである「Image(曲タイトルの読み方は "イマージュ" )」をどこか彷彿とさせる気がすると言うか。
や、曲自体を比較すると全然違うんだけど、なんとなく似てる気がするんですよね。「Image+CIVILIZE÷2」って感じ。
でもこんないい曲なのに、ライブで一度も演奏されたことがないという衝撃の事実w
9. TRUE BLUE
https://www.youtube.com/watch?v=YP3WGuBBLwkJ原曲
この曲についても、過去ログ(シングル編)で触れているので、詳細については割愛。
※関連過去ログ
10. MOTHER
https://www.youtube.com/watch?v=O30BIYg3jHQINORAN原曲
この曲についても、過去ログ(シングル編)で触れているので、詳細については割愛。と思ってすっかり書いたつもりだったのに、書いてなかった!
この曲は、INORAN節炸裂な6/8のバラードなんだけど、すごいと思ったのが、歌詞が出来上がる前、絵原曲者であるINORANが「この曲は "MOTHER" と言うタイトルがいいのではないか」と提案したところ、作詞者であるRYUICHIが仮で付けていたタイトルが「MOTHER」だったとか。
更にはJ氏も同じことを考えていたりと、「MOTHER」となるべくしてなった、そんな曲。
実際、曲調的にも、6/8拍子でありながらロッカバラードのようなカチッとした感じというよりは、ワルツ(3/4拍子)のような軽やかさと言うか、風の中に揺蕩うような浮遊感を感じさせる。
更にその中で、SUGIZO氏によるオーロラのカーテンを思わせるようなヴァイオリンの音色だったり、サビでの子供の声と思しきコーラス等、肉親としての母親というより「聖母」或いは「この地球や宇宙そのもの」を母として比喩しているかのような壮大さを感じさせますよね。
何度も同じことを言うようだけど、こんな曲を20代のうちに作れるってすごいと思う。
まとめ
総括的な内容については、2年前書いてしまっているので、正直改めて書くことがない。なので、思い切ってその時の内容を抜粋して引用しようと思う。
このアルバムについては過去に何度か軽く言及したことがあると思うけど、LUNA SEAというバンドを語る上において絶対に欠くことのできない、重要なアルバム。SUGIZOをして「モンスターアルバム」と言わしめているだけに、誤解を恐れずに言うなら、ここで一度ある種の到達点に達したとも言えるのではないかと思う。な、だけに次作「STYLE」においては、如何にしてこのアルバムを超えられるかというところが課題だったと言うようなことも言っていた気がする。メンバーが、10代後半の最もエネルギーが有り余っていた頃にバンドを結成し、そこから3枚のアルバムを経て、20代を迎え、その暴力的なまでに有り余るエネルギーを、ある程度コントロールできるようになった頃にこのアルバムは作られた。インディーズ1st「LUNA SEA」の初期衝動。メジャー1st「IMAGE」での計算高さ。メジャー2nd「EDEN」でのポップさ。そして今作。当然のことながら毎作品そうであるのは間違いないのだろうが、間違いなくこの時点におけるLUNA SEAのすべてが詰まっている集大成的なアルバムであると同時に、ここからさらなる高みを目指してい飛び立とうと、光を目指している、そんなアルバムだと思う。
http://blogrider.tokyo/archives/13814380.html
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