アウトサイダー(吹替:2018 / NF)
まあまあ
終戦直後の大阪を舞台にした、アメリカ人の監督・脚本によるゴリゴリの任侠映画
シナリオ的には割とありがちな任侠モノだけど、兎に角めちゃくちゃ雰囲気が暗く、アメリカ人による監督・脚本ということもあり、独特で異様な空気感だった。 pic.twitter.com/Hr0mok8Get
— (株)ゆう (@yusuke1006_t) July 7, 2023
Netflixオリジナルの映画で2018年に公開されたもの。
監督が「マーチン・サントフリート」、脚本が「アンドリュー・ボールドウィン」で、製作総指揮と主演が「ジャレッド・レト」という、制作陣がオールアメリカ人による日本の任侠映画。
ストーリー的には終戦直後の大阪を舞台にしたゴリゴリの任侠映画で、かねてより小競り合いを繰り返してた敵対する組と手打ちを進めたいオロチ(椎名桔平)と、それを拒む組長の間に立ちつつ避けられない抗争に巻き込まれていく清(浅野忠信)&ニック(ジャレッド・レト)という、シンプルな話。
純国産の任侠映画と決定的に異なるのは、北野監督のアウトレイジシリーズのような、所謂「切った張った」の見え切りや怒鳴り合いが非常に少なく、終始しっとり・どんよりした暗い雰囲気のまま、淡々と進んでいくところ。
この辺りはキタノブルーともまた異なる哀愁感で日本人にはない発想だとは思うが、それだけに、任侠映画でありながら地味な印象も拭えなかった。
というか最早、任侠映画というよりはフランス映画的なフィルム・ノワールと言ったほうが適切なんだと思う。
1個ツッコミどころがあるとするならば、主人公のニックが、日本の極道のしきたりに沿って「エンコ(小指)を詰めるシーン」があるんだけど、その小指切断の描写がなめらかに切れすぎで、ちょっと笑っちゃったw
「包丁でソーセージ切る」くらいの柔らかさで、なんぼ何でもそんなにスムースに来れるわけ無いやろと思った。
全体的に悪くはないんだけど、別段、深く印象に残るようなものもなかった。