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【×年前の今日】1992年5月21日:LUNA SEA – IMAGE(メジャーデビューアルバム)※リバイバル投稿

この記事は「2019/05/21」に旧ブログにて公開した記事のリバイバル投稿です。


IMAGE(メジャーデビューアルバム ※通算2枚目)
1992年5月21日リリース

収録曲
1. CALL FOR LOVE
2. Déjàvu
3. MECHANICAL DANCE
4. WALL
5. Image
6. SEARCH FOR REASON
7. IMITATION
8. VAMPIRE’S TALK
9. SYMPTOM
10. IN MIND
11. MOON
12. WISH

30年前の今日リリース。

1. CALL FOR LOVE

作曲:SUGIZO/作詞:RYUICHI

アルバム全体を通してのイントロダクション的な曲。なので、楽器隊は一切登場せず、女声によるエンヤ的なコーラスと、最後の最後でRYUICHIが一言「Image is calling you」とつぶやくだけ。で、次の「Déjàvu」にそのまま繋がっていく。

イントロダクションとしての短い曲とは言え、こういう曲を20代前半で作れるって単純にすごい。ヴァイオリンの英才教育を受けていたSUGIZOならではな曲。

2. Déjàvu

作曲:SUGIZO/作詞:RYUICHI

多分ぼくが、生まれて初めて聞いたLUNA SEAの曲がこれだった気がする。この曲は、SUGIZOがスランプ状態に陥った際に無理やり書ききった曲らしい。だからなのかどうかはわからないけど、初期の曲だからと言うこともあってか、あんまりSUGIZO感がないというか、今のSUGIZOのイメージとは若干異なるところが面白い気がしますね。

因みに、LUNA SEAが久々にメンバーが集って音合わせをしようっていう時には、必ずこの曲を演奏するらしいですね。これにより、コンディションだったり変化がわかりやすいみたいなことを、Ds. 真矢が何かで語っていた気がする。

また、この当時は歌詞の表記の仕方にものすごくこだわっていた時期で、今見ると中二病全開な歌詞表記で微笑ましくすらある。

例えば、サビの「ミライ・カコ・イマ」のところなんて、最初は普通に「未来・過去・今」と読ませていたかと思いきや終盤で、「死・生・現実」とか、「生・死・瞬間」でそれぞれ「ミライ・カコ・イマ」と読ませるという、まあまあなこじらせっぷり。

ま、その影響をもろに受けたぼくも十分こじらせているんですけどね!特に「現実」や「瞬間」を「イマ」って読ませるのは結構多用していた。何なら、いま作詞してもやってしまいそうで怖いw

因みに、V系バンドである「ムック」がカバーしたバージョンのDéjàvuが死ぬほどかっこよかったので、そちらもぜひシェアしておきたい。


Mucc – Dejavu

CALL FOR LOVEをそのままDéjàvuのイントロとして組み込んだ発想はわかるとして、サビの部分で微妙にコード進行を変えたり、後半ではクリシェしているところとかめっちゃいい。

あと、最後の部分で改めてCALL FOR LOVEの女声部分がオーバーラップしてくるところはお見事!としか言いようがない。

「アレンジの仕方」ってことで言っちゃえば、ぶっちゃけ本家のそれよりこっちのほうが好きですね。それくらい秀逸なアレンジだと思う。

3. MECHANICAL DANCE

作曲:J/作詞:RYUICHI

このアルバムの中で一番好きな曲ですね。ただ、この当時はまだエンジニアの比留間さんと出会う前なので、このアルバム全体に言えることなんだけど、音が軽すぎるのが残念ですよね。めちゃくちゃかっこいい曲だけに。

あとはやはりなんと言っても、この曲といえば「ベースソロ」ですよね。

YouTubeでの超古い動画を見ていると、音源化される前のこの曲では、ベースソロ部分にSUGIZOのギターがオブリガード的に入ってた。

けど何度もライブを重ねているうちに途中から「やっぱ違えな」と思ったんでしょうね。

4. WALL

作曲:SUGIZO/作詞:RYUICHI

最初聞いた時の正直な感想としては「何この曲」っていう感じで、ぶっちゃけ嫌いな曲だったんだけど、何度か聞いているうちにその良さがわかってきた。特にこのライブ映像でのWALLはめっちゃいい。

あと、この曲も今聞くと、すごくINORANっぽいのにまさかのSUGIZO曲なんですよねえ。

5. Image

作曲:INORAN/作詞:RYUICHI

アルバムの表題曲ではあるんだけど、アルバムタイトルが「イメージ」であるのに対し、こちらは「イマージュ」と読ませるらしい。たまに、どっちがどっちだかわからなくなる。そしてこの曲は、ベースの音がすごく気持ちよくて好きですね。

で、歌詞についてなんだけど、Bメロで「夢エナジィ」って表記しているのが、なんか面白かったw「エナジィ」ってw

いずれにせよ、雰囲気とか言葉の響き重視と言った感じで、かなり抽象的でふんわりした歌詞だと思う。この当時はまだ、「楽曲の世界観優先」だったんだなというのがよく分かる。

6. SEARCH FOR REASON

作曲:SUGIZO/作詞:RYUICHI

LUNA SEAの中でも屈指の「メタル感」の強い曲だと思う。

最初のINORANのクリーンストロークに、黒いオーロラを思わせるようなSUGIZOのフレットレスギターによるバイオリン的フレーズが絡まり、一転してメタリックで重厚なビートが叩きつけられる一連の流れがかっこいい。

あと、何気にこの曲のダークネスさって、LUNA SEA以降のV系ミュージシャン達に結構影響を与えていると思う。

所謂V系のダークな世界観やアングラ感って、この曲で醸し出している世界観や温度感に非常に近い気がするんですよね。初期のラルクを始め、90年代中頃のV系のダークネス感って、これ以降増えた気がする。

7. IMITATION

作曲:J/作詞:RYUICHI

この曲も最初、全然好きじゃなかったのに、だんだん好きになってきて、今じゃすっかり大好きなパターン。

というかそうしたところも含めて、SUGIZOの「WALL」同様、「Jっぽさ」があまりない曲というか、「こんな曲も作ってたんだ」という驚きが最初はあった。

でもよくよく聞いてみるとしっかり「J」の部分がよく出ているというか、ビートの力強さといった部分もそうだし、後の5th ALBUM「STYLE」の「HURT」に非常に近い気がする。あと、ソロでこの手のビートの曲やってそう。

8. VAMPIRE’S TALK

作曲:INORAN/作詞:RYUICHI

この曲は、SUGIZO氏のギターがとにかく凝っていて、ものすごく遅いディレイが追いかけてくることでカノン(輪奏)っぽくなっていると言うか、オブリガード的に左右でなっているのが非常に面白い。最初聞いた時、このアプローチが衝撃的に感じた。

あと、単純に雰囲気とか全体的な基本ビートとか、INORAN曲としては珍しいタイプのようにも感じるし、同系統の曲って、実は後にも先にもあんまりないんじゃないかなあという気も。

これ、最近のLUNA SEAさん達は演奏しているのだろうか。今のLUNA SEAの演奏で聞いてみたい曲。

9. SYMPTOM

作曲:SUGIZO/作詞:RYUICHI

このアルバムの中で最も殺傷力の高いスピードナンバー。前作「LUNA SEA」の「SHADE」にあたるポジションの曲。

なんと言ってもイントロでのSUGIZOのロングサスティーンのハーモナイズドギターが、この曲の世界観の不気味さをより一層際立たせているのは言わずもがな。

けど、これって、「M6. SEARCH FOR REASON」も含め、非常にヴァイオリニスト的発想のフレーズだなとつくづく思う。これはもうSUGIZO氏にしか出せない音ですよね、間違いなく。

10. IN MIND

作曲:J/作詞:RYUICHI

前曲「SYMPTOM」からそのままなだれ込む。

にしても、最初聞いた時、このアルバムの中で一番「なんだこれ?」な曲で、最初はとてもじゃないけど好きになれなかった。

もうイントロのギターのフレーズがなんというかサイケデリックというかエロティック感が気持ち悪かったし、シャッフルとしてはBPM中途半端だし、歌い出しの歌詞とか歌い方も気持ち悪いし、というのが、正直な第一印象だった。

だって歌い出しの歌詞が「おれのBIBLEの中に “LOVE” のページ見当たらない」ですよ?「なんじゃそら?」じゃないですかw

ホント、申し訳ないけど最初は「きんも」って思っちゃったんですよ。

で、またSYMPTOMから間開けずに始まるもんだから、そのうち飛ばすのも面倒になってきて、面倒だからそのままダラダラ惰性で聞くわけですよ。

で、気付いたらハマってるとw

いや、流石はJ氏。中毒性ありますよねこの曲。最初「なにこれ」って思っていたのに段々と癖になってて、気付いたらベースをめっちゃ必死にコピーしてたw

この感覚は、後にラッパー「D.O」を聞いたときにも同じような感覚を再び得ることになるんですけど、正にその感じ。

11. MOON

作曲:SUGIZO/作詞:RYUICHI

インディーズ(EXTASY RECORD)にてリリースされた前作「LUNA SEA」にも「最後の曲の1曲前」というポジションで収録されており、本作にてリメイク。

イントロ部分に女声コーラスが追加されており、個人的には本作の「M1. CALL FOR LOVE」のアンサーソングと言う解釈。

CALL FOR LOVEの「Image is calling you」は、月が語りかけてきている言葉であるのに対し、この曲では「そんな月を女性と見立てて、思いを馳せている」みたいな、そんなイメージをぼくは持っている。

あとはやはり何と言っても、付点8分ディレイのアルペジオにワルツ(3/4拍子)という美しい組み合わせですよね。

日本のロック界全体を見渡しても、ここまで美しい組み合わせって無いんじゃないかというくらい、美しいアルペジオと言っても過言ではないと思う。

「LUNA SEA(月の女神 + 海)」というバンド名を象徴しているような、そんな曲だと思う。

12. WISH

作曲:J/作詞:RYUICHI&J

おそらくLUNA SEAの楽曲の中で最も演奏されている楽曲。そして、このアルバムで唯一、RYUICHI以外が作詞に関わっている曲。

ってことで、これはファンなら言わずもがなの名曲ではあるんだけど、いかんせん、このアルバムのミックスが軽すぎるもんだから、ものすごくポップになってしまっているのが、ちょっと残念ですよね。

これについては後にリメイクされたバージョンの方がアレンジも含め、圧倒的に良いですよね。あのアレンジもきっとライブを重ねていくごとに自然に仕上がっていったんだろうなと言う感が伺える。

因みにこの曲もベースをコピってた事があるけど、そんなに難しくないというか、初心者でも弾ける。

まとめ

メジャーデビューアルバムであるにもかかわらず、結構な時間とバジェットをかけて作られたことでも有名な本作。

後に「ここまで拘る必要がないことがわかった」とSUGIZOは語っているが、とは言え、20代前半の有り余るエネルギーを持って「メジャーシーンに風穴開けてやんぜ!」的な気概をビリビリと感じさせてくれるアルバムだと思う。

惜しむらくは、ミックスやアタックが軽すぎたことであることは後に本人たちの口からも語られてはいるが、それでもこのアルバムが「20代前半の若造たちのメジャーデビューアルバム」であることを考えると、如何にこのアルバムが半端じゃない熱量を持っているかがわかると思う。

また、本作以降のV系シーンに与えたバンドの影響力を考えると、このアルバムが如何に日本のロックシーンにおける歴史的な名盤であるかということについては、最早論をまたないところだろう。

IMAGE [Analog]
LUNA SEA
ユニバーサル ミュージック
2019-05-29
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