参考になった。
一言で言ってしまえば、要するに「思考法」を身につけるための本。

特定の事象を表すなにかのデータがあって、そのデータを字面通りに受け取るんじゃなくて、「何故そうなっているのか」とか「だから何なのか」といったことを、タイトル通り「自分のアタマで」きちんと考えましょうということ。

確かにこれ、多くの人が出来ているようで出来ていないことだと思う。

まず思ったこと

「頭を使って考える」ということの意味について、もっと深く考えるべき

まずこの本の「タイトル」からしてそれを如実に物語っている気がする。何故ならば「考える」と言う行為は、そのものズバリ「頭を使う行為」にほかならないわけだ。

にもかかわらず「自分のアタマで」とわざわざ言っているのって、みんなちゃんと頭使ってないからだと思うんですよね。考えているつもりになっているだけで、実は思考をちゃんと巡らせていないというか。

インプットした情報を「アタマの中でこねくり回す」っていうのが「考える」っていう行為なので、その行為のゴールは「何かしらの答えを導き出す」っていうことだと思う。でも多くの人がそれをやってないよね?ってことをこの人は言いたかったんだと思う。


情弱(低リテラシー)とはどういう状態か

確かに、自分より上の世代の社会人とか、当たり前のように新聞を毎日読んでいるくせに、新聞を読んでいないぼくよりもリテラシーが低くないですか?と感じることが、ままある。

そういう人たちは、新聞は読んでいるしニュースも見ているので、社会情勢だとか政治に関する「知識」とかは十分に持っているんでしょう。

でも、結局その政治批判やら何やらに説得力を感じないんですよね。すごく薄っぺらいと言うか。「知識だけで物を言っているだけ」と言う状態。その知識に対する思考の独自性が薄く、深みがない。

それどころか、ソース元の権威性だけを根拠に、そこに書かれているデータを、無条件で鵜呑みにしちゃう人のなんと多いことか。

「情弱(情報弱者)」とは、情報を知らなさ過ぎることもそうですけど、こうした「情報読解力のなさ」や、「思慮の浅さ」も含まれると思う。


印象に残ったところ・刺さったところ

【知識】は過去であり、【思考】は未来である

本書の中で印象深かったのが、「【思考】は【知識】」に騙される」ということと、「【知識】は過去であり、【思考】は未来だ」と言う部分。

「データ」だとか「経験」っていうのは「知識」であり、かつ「過去のこと」なわけで、そこから未来を予測するのは「思考」しかないということ。

そうした「過去の知識」が「未来への思考」を妨げているっていうのって、正にぼくが忌み嫌っている「老害」って言葉にそのまま当てはまると思う。

過去の自分の知識や、そこに基づく経験則に縛られるがあまり、新しい発想で物事を考えることが出来ない。正に思考停止した状態。

そしてこれは、以前紹介した「セブンイレブンに学ぶ発注力」にもまた通じる話だとも思う。

※関連過去ログ
 セブンイレブンに学ぶ発注力 - 緒方知行

この中で「POSは、売れ筋商品を教えてはくれない。逆に、死に筋商品発見の道具として用いるべきである」ということを言っていて、正に「データは未来を語らない」ってことなんですよね。


迷うのは「選択肢が多いから」ではなく「判断基準が多いから」

これも、なるほどと思った。

その中で「婚活女子」と「企業の新卒採用基準」を引き合いに出していたのがすごく説得力があった。

いずれも、求める条件(判断基準)があまりにも多すぎて、結局望むものが手に入らないという状況に陥りがち。

なので、何かを決める際には、その「判断基準」は兎に角シンプルにし、2つくらいに絞ったほうが、いいものが得られる。

例えば、婚活女子の場合であれば、「相手の年収」とか「容姿」なんてのは自分の努力ではどうすることも出来ない部分だけど、「相手の人間性や癖」なんてのは、「自分が受け入れる」とか、「工夫する」ことでどうにか出来たりもする。

同じように採用側も、「行動力があり、責任感もあり、苦労や努力を厭わず、コミュ力が高くて、リーダーシップがあって…etc」と並べたところで「そんなパーフェクト超人いるわけねーだろましてや新卒で」って話である。

そもそもの話、「そいつが使える人材かどうか」なんて、極論「雇ってみなければわからない」と言う話だし、初期段階では「使えない」ということを承知の上で、「育成する」ということを前提に採用すべきではないのか。

※そうでなければそもそも「新卒」を受け入れる意味がない。

それでも新卒にある程度の能力やポテンシャルを求めるなら、単純に「職務経歴(学生時代のバイト遍歴)」を見ればいいだけの話。日本の企業はマジで、面接に無駄な時間かけ過ぎ。

その上で判断基準を少なく絞って、とりあえず雇って、不足している部分を教育で補っていけば、ある程度、採用側が理想とする人材には育つんじゃないか。優秀な人材は「見つける」のではなくて、優秀な教育者が「育成していく」もんでしょうが。

とにかく、「判断基準はシンプルに」というのがすんなり決まる、ということ。最初求めてる感じじゃなくても、しばらく関わっていたら、実は結構「面白いやつだった」なんてのはかなりよくある話なんだから。


自分の考えを「まずは言語化し、次に視覚化する」

これは忘れがちになってしまっていた。なので、最近になってまた「大学ノート」を使うようになった。

ぼくの場合、主にネットビジネス系の考えやとっさのアイデアをまとめるのに、以前はEvernoteに都度ガンガン放り込んでいた。

確かにそれも悪くないんだけど、でもなんだかんだ「アイデアを即座にメモる」ということに関しては、やはり「大学ノートに自分で筆記する」ってのがいいよねってことを痛感した。

そのプロセスと言うか、フローとしては下記の感じ。

  1. まず、思いついたことをノートに「落とす」ことで、頭の中を一旦空っぽにする。 
  2. さっきまで頭の中にあった内容を「言語化」することで、明確に意識・認識できる。
  3. 更にそれを具体化・モデル化するために「図式」を描いて「視覚化」する。 
  4. 視覚化されたことにより、思考がわかりやすくまとまる。

要は1で一旦頭の中を空にして、2と3でこねくり回して、4で圧縮された形のものを頭に入れることで、キレイにインストールできるというイメージ。


「一度じっくり考えたこと」は知識よりも圧倒的に長く記憶に残る

これもなるほどと思った。で、結局の所これって「インプット⇒アウトプット」ってことでもあるんですよね。だから記憶に定着する。

というよりも、「思考回路」を通った情報は、最早外部から得た「借り物の知識」ではなく「自分の知識であり思考」になりえるんだと思う。

そのことが再確認できただけでも、この本を読む価値は十分にあると感じた。なので、これは以前読んだ「アウトプット大全」と併せて読むのがいいと思う。

※関連過去ログ
 学びを結果に変えるアウトプット大全 - 樺沢紫苑

 
 

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