参考になった。

「アンガーマネジメント」を本格的に勉強したいなら専門書を読めばいいと思うが、これはサクッと読める入門編といったとこで、非常に読みやすいので帰りの電車で読了。

タイトルは「怒らない人は、うまくいく」となっているが、怒りの感情を抱くこと自体を否定しているわではなく、「それをコントロール出来ないことが問題である」ということについて言及している。

なので、怒りをおさめるための方法ということで言うと、「Chapter3:動くことで、怒りをおさめる」で、具体的な方法について書かれている。

それも含めて、共感できたポイントをいくつか絞ってピックアップします。

「イライラする」と口に出すと、脳の中でこだまし続ける

これは怒りに限らず、ホントそのとおりだと思う。いつも「くたびれている印象の人」って大体、「疲れた・眠い・忙しい」を口癖にしている人だ。

それと同じで、「イライラする」とか「ムカつく」といったネガティブな言葉を口癖のように口に出していると、どんどん心も荒んでいくし、つまらないことでいちいちカッとなってしまうようになると思う。かつての自分もそうだった。

でもこれは、実際に脳科学的にも証明されているみたいで、要するに人間って、言葉を口に出すと脳は「その状況を理解・認識しようとする」わけです。

つまり、自分自身に対してネガティブな言葉を口に出していると、たとえそうでなかったとしても、プラシーボ効果も手伝って、「脳が真に受けてしまう」というのだ。

なので、そうした怒りの感情が湧き上がっても、安易に口には出さないほうがいいということだ。


怒っている人は、自分が怒っていることに気付けない

・怒りを鎮める方法は、「怒っているよ」と自分で言ってしまうことです。
・自分が今怒っている状態であると認識できると、その怒りはコントロールできます。
・怒っていることを認識できれば、人は冷静になれます。

これはなるほどと思った。確かにそうだ。思い当たる節はある。

でもこれだと先述の「ネガティブな言葉を口に出さないほうがいい」というのと、一見矛盾しそうにも見えるけど、これは大きく異なる。

先述の「ネガティブな言葉を口に出す」というのは、その言葉が「自分に向けられてしまっている」というところが問題なんだと思う。

「疲れた・ダリい・ムカつく」なんて言うのは、言わなくてもわかることだし、言う必要や意味のない言葉であって、自分自身のネガティブな状態を、わざわざ自分自身で強く印象づけてしまっているだけだ。

しかし、「自分は今怒っている」ということって、言わなくてもわかることかと言ったらそうではなく、「言われて初めて気づくこと」だったりもする。

「怒ってる?」と聞かれると、つい反射的に「怒ってねーよ!」と返してしまうのって、その時点までは怒っていることに対して無意識で、その無意識行動を指摘された恥ずかしさから「怒ってねーよ!」と返してしまう自己防衛的反応だと思う。

それをあえて自分自身で先手を打って、「自分は今怒っている」と言うことはどういうことかと言うと、言わばキャパが一杯になってしまった「心のカバン」を開けて、中身を目の前の机に並べる行為なんじゃないかという気がする。

カバンの中に知らずのうちに入っていた「怒りの種(感情)」を眼の前に置くことで「距離」が生まれ、否が応でもそれを客観視できるということではないかと思った。距離をおいて客観視することで、冷静になれるということ。

そしてこちらについては、以下の「感情では怒りはおさまらない」の項に繋げて考えることもできる。


感情では、怒りはおさまらない

感情はそもそも目に見えないものなので、コントロールが難しいです。
感情は、行動でコントロールします。

感情を感情で治そうとしたり、行動を行動で治そうとしないことです。

今の感情を新しい行動に置き換えると、新しい感情に自動的に変わります。

本書の中で一番勉強になった部分はここ。

具体的には、何かイラッとしたら「その場を離れる」とか「歩く」とか「寝る」とか、怒りを感じた時に何か別の行動(それも全く関係ない行動)を起こそうというもの。

そしておそらくこれは、脳科学や心理学的にも証明されているやり方ではないかと思う。非常にメンタリストDaiGo的だなと思った。

というか、実際DaiGo氏の何かの動画でも、イラッとすることがあった際に、「5本の指先を額とか眉毛のあたりに置く」ということをするだけで、怒りがすっと静まると言う方法を紹介していたことがあった。

こうすることによって、「指先の方に意識持っていかれ、怒りに対する意識が逸れる」のだそうだ。「意識を逸らす=怒りを外に逃がす」と言うイメージなんだろう。


怒っている間は、成長しない

これもなるほどなと思った。確かにそのとおりだ。

特定の「何か」或いは「誰か」に対して憤っている時は、「あの人はなんで」という風に考えており、「自分の責任である」と言う発想が欠如している状態だ。

それに対し、怒りの対象を無理やり変えようとするのではなく「じゃあ自分はどうするべきか」という考え方をして「工夫」すると、怒りはおさまっていくというものだそうだ。なるほど。


まとめ

・怒らないように我慢する人間は、常に怒ることを考えています。
・「許す」ということ自体、まだ根に持っています。

「我慢する」とか「許す」というのは一見すると「大人の対応」という風に見られがちだけど、対外的に見ればそりゃそういうことになるのかもしれないし、傍目から見たらそれで丸く収まるんだろう。

けど、それだと「怒り」という本能的な感情自体を否定することになるから、精神衛生上よくない。「怒り」という感情は、人間なら誰しもが持っている生存本能的な感情なので、盲目的にそれを否定することは逆に危険だ。

大事なのはそれを「いかにコントロールするか」であって、コントロールするためには、根拠の明確ではない精神論の力技でねじ伏せるのではなく、認めた上でそれを鎮めて、「忘れられる状態に持っていく」というのが重要なんだということがわかった。

自分はまだまだ未熟だし怒りっぽい人間なので、まだまだそう簡単にうまくはいかないかもしれないけど、これを読んでそこで学んだことをこうしてアウトプットしたことで、ほんの少しくらいは成長できていると信じたい。

で、ちょっとずつでも実践できるようになっていきたいと思っている。

※2019年2月23日読了
■EDIT