東大卒プロゲーマー (PHP新書)
ときど
PHP研究所
2014-07-16


超面白かった。

ここ最近、「ゲーム」とか「ゲーマー」に関連した本を立て続けに読んでいるけど、その中でもかなり面白いと思える本だったと思う。

特に前回紹介した「梅原大吾」と同じ「マッドキャッツ」というメーカーからのスポンサードを受けているということで、彼に関する話もたくさん出てくるので、「ウメハラ本」を読んでいる人なら、また違った楽しみ方ができると思う。


理論派・頭脳派のイメージ

理詰め理詰めで常に「最速・最短・最効率」で最適解を導き出そうという思考は、正に東大レベルの知能ならではな思考だとは思う。いわゆる「理論派・頭脳派」的な戦略の建て方。

で、それにより勝ち続け、空気を読まず完膚なきまでに相手を叩きのめしたり、すぐ天狗になるなんて言うところが、いかにもマンガに出てきそうなインテリ系っぽくて、そこが逆に「人間味がある」ようにも思えて、好感が持てた。

情熱は理論を凌駕する

でも、結局そんな彼を動かしていたのは、「ゲームが好き」「大好きなゲームをもっと続けたい」「ゲームで勝ち続けたい」という純粋な「情熱」そのもの。

そのことに本人が気づいて辿り着いた答えが「情熱なき成功に意味はない」「情熱は理論を凌駕する」というところだったというのが、いかにも少年漫画的だけど、やっぱそうだよねという温かい気持ちになれた。

引用ポイント

 「ゲームをやれば賢くなるのだ」と言うつもりはないが、「ゲームをやるからバカになる」わけでもない。
 大切なのは「それにどれだけ真剣に取り組むか」なのだと思う。真剣に取り組めば、それがどんなことであっても、人は学べるのではないだろうか。僕の場合は、たまたまその対象がゲームだった、ということだ。

これ、全く同じようなことを、梅原氏も言ってましたね。ぼくも本当にそう思う。

「どんなものにでも、得られるものは必ずある」って思って手に取っていくと、究極「この世に無駄なものなんて無い」という答えにたどり着く気がする。

少なくともぼくはそう思っている。

 ロジックや合理性は、情熱があってこそ生きるもの。情熱なしにそれらを振り回したところで、何も生み出すことは出来ないのだ。

これもいい言葉だと思う。なるほど!と思った。

彼の「理論派・頭脳派」のイメージの根幹にあるものって、実はこういうバカ正直でともすれば青臭いとバカにされかねないけど、真っ直ぐで純粋な情熱があるからだということ。

理屈だ何だ言ってるけど、要するに「勝ちたい」っていう、ただそれだけのこと。理論や数値なんてのは、それを実現させるためのツールでしか無いんですよね。

 セオリーとは、いいかえれば「当たり前」。当たり前の努力をしているうちは、当たり前のプレイしか出来ず、当たり前の結果しか残せない。

これは「人と同じことしているうちは一番にはなれない」という風にも解釈出来ると思う。少なくともぼくはそう解釈した。

例えば「流行のファッション」を追い求めている人がいるけど、ファッション雑誌を参考にして、誰かを真似したり追いかけたりしている時点でもう遅いって話。

ホントの意味でのファッション(流行)リーダーは、誰もやってないことを堂々とやって、勝手に共感した人が勝手についてきている、という状況を作れている人だと思う。

いつまで経っても「ついていってばっかりの人」が一番になれるはずなど無い。という話にも十分通ずる、とても深い内容だと思う。

まとめ

自己啓発的な観点で言えば、梅原大吾の本のほうが参考になる。が、読み物としては単純にこっちのほうが面白かった。

まず、ページの大半が「彼がプロゲーマーになるまで」の過程の部分に割かれていて、そこが単純に面白かった。

一連の過去の自分の失敗・過ちが、実に軽妙洒脱な文章で描かれており、「読ませるなあ~」と感心した。

また、ウメハラ本と違って、内容の便宜上、具体的なゲームタイトルにおける攻略法の一部なんかも垣間見れるんだけど、その辺りの描き方も非常に臨場感があって面白かった。

なんかそれこそ、こうした「プロの格闘ゲーマー」を題材にした小説とか青年誌向けのマンガがあれば面白そうだなと思ったし、何ならぼくがいずれ書いてみたいなとさえ思った。

この人の別の著作や、また、別のプロゲーマーの本があれば読んでみたいなあと思うような一冊でした。

格ゲーに興味ない人はもちろん、自分の生き方に迷っている人や、伸び悩んでいる人におすすめです!

※関連過去ログ

■EDIT