新世界
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西野 亮廣
KADOKAWA (2018-11-16)
売り上げランキング: 481

面白かった。

彼の代表作でもある「えんとつ町のプペル」もそうだったと思うんだけど、なんとこの本、「新R25」というWEBサイト上にて、プレビューではなく、全文無料公開されています。

■11月発売&絶賛ヒット中のビジネス書『新世界』を全ページ無料公開します(西野亮廣)

じゃあ、上でアフィリエイトリンクなんか貼るなよって思うかも知れませんが、それを言うのはお門違いってもんですよ旦那。そもそも、作者自身が値段つけて売りに出しているものを、作者自身が無料公開しているんですから。

で、なんでこんな事しているのかと言うと、要は「本屋と一緒」ってことのようです。

本屋さんって、普通に平積みだったり棚差しだったり、いずれにしてもそのコンテンツ(商品)の中身って「全部見れちゃう」じゃないですか。で、立ち読みを容認しているじゃないですか。それと一緒ってことのようです。

でもそれをやっているからといって、じゃあその本を買わないかと言ったらそんなことないですよね?本当に面白ければ買いますよね?実際立ち読みで数ページ読んで、「あ、これ絶対面白いやつだから買おう」って、そのままレジに持っていったことありますよね?

でもそれって、その気になれば「その場で最後まで読む」ってことも出来たはずじゃないですか。でもそれをしないのは、ぼくもあなたも「その本につけられている価格分の価値がある」と判断したから。

「買ってでもゆっくり読みたい」って思ったからでしょ?だからレジに持っていってその金額を払ってるわけですよ。

なのでこの手法、プペルの時にも「なるほどね!」って思って、この人はつくづく発想が大胆だし、奇抜だけどちゃんと理に適ってるなとも思った。

じゃあ、ぼくはこの本買ったのかと言うと、買ってませんw偉そうなこと言ってサーセンwww

いや「はじめに」を読んで、すごく面白そうだなと思ったから、それこそ本屋で出会って、所持金に余裕があったら多分レジに運んでたと思うんですよ。でも、WEB上だったから、じゃあとりあえずしばらく読んでみるかとなるわけですよ。

で、結局2~3時間くらい?(もっとかかったかも)で読破しちゃったんですよねwなので、しばらくしてBOOK OFFとかで見かけたら、買って再読するかも知れないですね。

で、肝心の内容についてのレビューは、続きを読むにて書こうと思います。

ざっくり言うと

全体的な内容としては以下の通り。

●はじめに~第一章「貯信時代」

・もう今は時代が変わっているから、お金の稼ぎ方も変わってきたんだよ。
 ⇒今までの常識では考えられないような方法でお金を稼ぐことが出来るんだよ。

・お金とは『信用』であり、クラウドファンディングとは『信用を換金する装置』だ。
・これからは「貯信」の時代だよ。
 ⇒「信用・信頼」はお金に変えることが出来るんだよ。

●第二章「オンラインサロン」~第三章「新世界」

・『えんとつ町のプペル美術館』を作る
・「オンラインサロンで生きる」という選択肢

●はじめに~第一章「貯信時代」

まず、「はじめに」で「キングコング結成~梶原失踪」などの過去を振り返るモノローグから、「誰もやったことのないものをやろう」という挑戦に至るまでの話が非常に面白く、この時点でグイグイと「読まされて」しまった。

で、第一章に入ってからの「お金との向き合い方・稼ぎ方」といった話については、ネットビジネスを通していろんなビジネス系の動画や書籍を読んで、ぼく自身も思っていたことと重なる部分ばかりで、非常に強く共感できた。

面白くなってくるのはここからで、「お金とは信用である」ということについての説明として、「お金の起源」についても説明していて、この部分については直前に読んでいた「知らないと損する 池上彰のお金の学校」とほぼ同じ説明がされていたので、すんなり入ってきた。

というか、西野さんはこれを読んでいたんじゃないかとすら思えた。

※関連過去ログ 
 知らないと損する 池上彰のお金の学校 - 池上彰

そして、このキーワードである「貯金」ならぬ「貯信」という考え方が目からウロコだった。特に「ホームレス小谷」という人についてのエピソードが非常に面白かった。

・小谷の一日を¥50で売る『なんでも屋』を開業。

・買った人は¥50じゃ忍びないからとご飯をごちそうしたり飲み台をごちそうする。
 ⇒この時点で¥50以上の利益を得ている。

・最後には「小谷さん今日はどうもありがとう」と言われる

といった流れで、「お金はないがお金には困っていない」というなんとも不思議な状態が生まれる。

更に面白かったのがこの後で、その小谷を¥50で買った女の子と、出会って二日目に結婚して、結婚式の費用を捻出するために、なんと「クラウドファンディング」で費用を募る。

で、「¥4000の支援で小谷の結婚式に参加できる権利」を募ったところ、3週間で250万円が集まったというのだから面白い。

蓋を開けてみると、そこに出資してくれた人々は、全て「かつて小谷を買った人」だったというもの。これは、彼が半年かけて積み上げてきた「信用」による賜物であるということだ。

これが「信用をお金に変える」という考え方だ。「情けは人の為ならず」ということわざがあるが、正にこのことだと思った。

で、ここまで読んだ時点でもう止まらなくなってしまい「ええい!最後まで読んじゃえ!」となって、WEB版で最後まで読破してしまった。

他にも「クラウドファンディング」というものについて非常にわかりやすく説明されていて、かなり勉強になった。

それでもまだ、クラウドファンディングについては知らない、というより「理解できていない」人が多いのが現状で、「理解できていない人の批判」について非常に的確な意見を述べているので、引用したい。

ここでボクがキミに伝えたいのは、「批判をするな」ということじゃない。
「批判をするのなら、これら全てを把握した上で批判した方がいい」ということ。
自分が理解できないものを批判してしまうとね、未来の自分の首を絞めることになってしまうんだ。

ほんとそれ。

本質以前に、表面的な部分すら理解できていない低リテラシーな批判ほど意味のないものはないと思う。そもそもクラウドファンディングに対して「カネとるのかよ!」とか「自分のカネでやれ!」とかもうねw

君たち「スポンサー」って言葉知らないの?って話。それ、TV番組の制作サイドに対して「自分のカネでやれ!」って言ってるのと一緒だよ?

もうこれ、クラウドファンディング以前に「社会構造の仕組み」すら理解できていないんじゃないかという恐ろしさがあるよねw

でも、このクラウドファンディングが成立するのって、結局の所「信用があるから」であるということ。それがなければ、そこで資金を調達することは非常に難しいことだとは思う。

●第二章「オンラインサロン」~第三章「新世界」

ここでは、まず彼のヒット作の絵本である「えんとつ町のプペル」の美術館を作ろうという話が非常に面白かった。

単に美術館をつくるというだけならよくある話だとは思うんだけど、思い立ったらまず行動という西野さんは、とりあえず全財産をブッ込んで広大な土地を買うんだけど、あとあと見積もりを出してみたら、美術館建設にかかる費用として「15億かかる」という概算結果。

とてもじゃないがそんな費用はすぐには集められないということで出てきたアイデアが、「更地の状態でオープンする」というもの。

要は更地の状態でオープンして、そこで入場料を取りつつ、建物は徐々に作っていくということらしい。

「作ることがエンタメだ」という発想で、しかもその状態というのは永遠じゃなく、今しかない姿。そこに価値を見出しているということだった。

これは流石にものすごい発想だなと思った。要は、建設費用を来場者から集めているということだ。

また、オンラインサロンでは「ユーザーがお金を払って働く」ということについても説明されていて、これこそが正に、この「作ることがエンタメ」という部分に直結している。

要は「単なる労働」ではなく、イベントそのものを「自分たちの手で作っている」というところに価値を見出した人が、喜んでお金を出しているということらしい。

とりあえず、西野さんのオンラインサロンについては、この動画で非常にわかりやすく説明されているので、気になる人はこれを見るといいと思う。


たった10分で全てがわかるキンコン西野氏のオンラインサロン【西野亮廣エンタメ研究所】


まとめ

これを読んでぼくが思ったのは、この人は芸人辞めて起業家になったいいと思った。ま、すでにいくつかのサービスもリリースしているようだけど、起業家としてのビジネスセンスありすぎだと思う。

特に、そうしたビジネスをおこなう上で必要なマインドセットは、既にかなり高い位置にあると思うので、この人は今後この手のビジネスでどんどん成功していくと思う。

特に、吉本興業自体の売上UPのための一環として、吉本興業内にクラウドファンディングを作って、売れない芸人が自ら営業をかけてクラウドファンディングで仕事を取りに行くようにして、その手数料が事務所にバックされるようにするとか、完全にビジネスマンのアイデア。

これにより、売れない芸人はギャラが安いのを事務所のせいには出来ないし、事務所は「売れない芸人に仕事が回せない問題」が解消できるし、双方にとってのメリットを生み出すことが出来る。

あとこれは、ぼくが今これを書きながら思いついたことなんだけど、というかもしかしたら既にやっているのかも知れないけど、吉本興業内に「UUUM」みたいなYouTuber事務所みたいなものを作って、自社タレントのYouTube活動を支援したらいいんじゃないかと思う。

事実、世間的には知られていないけど、YouTubeでは人気のある芸人とかだっているだろうし、もうこれからの時代は「戦略として」YouTubeから出ていくというのもあると思うし。

ということで、ぼくは過去ログでは「芸人西野は嫌い」というようなことを書いてきたし、その価値観は正直あまり変わらないけど、ビジネスマンとしては非常に勉強になるしもはや尊敬さえしているので、いっちょ、このオンラインサロンに登録してみようかなと思いました。(月額¥1000)

■西野亮廣エンタメ研究所 
 
 

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