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黒夢 - DRUG TREATMENT
1997/06/27リリース

21年前の今日リリースされたアルバム。

黒夢が本格的なパンク路線にシフトチェンジし始めたアルバムなんだけど、これは個人的には黒夢の全作品の中でも屈指の名盤だと思っている。黒夢と言うバンド自体は、そこまで好きではなかったけど、このアルバムだけはめちゃくちゃ聞いた。

なんていうか、ここで言いたいことは殆どこのアルバムに収録されているシングル「Spray」のレビューで書いてしまっているんだけど、このアルバムはパンキッシュ路線でありながらも、次作「CORKSCREW」とは異なり、楽曲のバラエティは非常に富んでいる。 

※関連過去ログ
 http://blogrider.tokyo/archives/13814215.html

 http://blogrider.tokyo/archives/13814206.html

 楽曲について


1曲目の「MIND BREAKER」のようなヘヴィなテンポ感の曲を1曲目に持ってくるっていうのも、それまでの黒夢にはあまりなかったようなアプローチのようにも思える。 

片や、「C.Y. HEAD」や「DISTRACTION」や「BAD SPEED PLAY」といったスピードナンバーは、これまでのゴス色全開の頃の黒夢の頃から持っていた、黒夢特有の攻撃的アプローチを踏襲しつつも、そこに「パンク」という新たな風味をちゃんと変換することに成功していて見事としか言いようがない。 

かと思えば、黒夢の持つ「エロティックな要素」がなくなったかというとそんなことはなく、M8~M10の3曲は、音に汚しをいれながらも、清春のエロティックさを全面に押し出した曲が続いている。 

個人的にはこの3曲のミドルテンポのダウナーな8ビートが、当時バンドを始めたてだった頃のぼくにとっては、非常に曲作りの参考になったし、だいぶ影響を受けた。 

ただ、M2「DRUG PEOPLE」でRAPっぽいことをやっていて、恐らく黒夢としては初めての挑戦だったと思うんだけど、これが正直ちょっとダサい。なんていうか、RAPのフローが素人臭すぎるというか。 

まあ、この頃はまだLINKIN PARKはデビューしてなかったけど、それでも日本にはTHE MAD CAPSULE MARCKETSが既にミクスチャーという路線でやっていた頃だったから、その辺を参考にしてやってほしかったな感。 

 「自主規制」という「自己主張」


しかし何より衝撃的だったのは、M3「DRIVE」でしょうね。 

この曲は「製作者の意図とは異なる誤解を与える恐れがある」とかそうした理由で、歌詞が一切掲載されていない。

確かに歌い出しから「パウダーの隙間から浮かぶ煙吸い込んだ」とか「また幻覚が見えたよ 詳しくは話せないけど」とか「君を犯したい」とかそんな感じだった。 

ただ、それを猛烈に、恐らくこのアルバムで一番POPに仕上げているってところが面白いなって思った。猛烈にPOPな曲に、強烈に毒のある言葉を載せているというその対比が。

また、その歌詞を「あえて」非公開としたところにも、「自主規制」という、シニカルなアナーキズムによる「ある種の自己主張」と見出すことができて、黒夢というバンドのパンク感が、より一層強調されることになっていると思う。 

もちろん「それも計算の上で」やっているであろうことなのは明白なので、あんまりやりすぎると逆に「アウトローに憧れが強い痛い中2感」が出てしまうけど、ここまで徹底した上でのこのバランスについては、非常にうまいなと思った。

DRUG TREATMENT
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