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JANK RUNK FAMILY1&2 - 高橋ヒロシ

■ジャンク・ランク・ファミリー(ヤングチャンピオン・コミックス) 
 

高橋ヒロシが描いているのだから面白くないわけがない。で、実際面白かった。

とは言え、著者はデビューからこれまでの間、読み切り等も含めてそのほぼ全てが「ヤンキー物」というジャンルばかりを書いてきており、強いて言えば「QP」だけが唯一の例外的存在だというくらいだ。(とは言えこのQPも、物語の大半を占める長い回想シーンがやはりヤンキー物ではあるのだが、大筋の話としてはノワール系バイオレンス)

個人的には鈴蘭男子高等学校を舞台としたクローズおよびWORSTも好きなのだが、QPのように「暴力をちゃんと暴力として描いている」バイオレンス物も好きで、それこそぼくが好んで読んできた馳星周系ノワール小説に近い匂いを感じていた。

で、このJANK RUNK FAMILYは、そこからも更に外れて、時代設定も現代なのかどうかもよくわからないし、舞台も「世界のどこか」という感じで、少なくとも日本的雰囲気は一切ない。背景画とかからすると、開拓時代のアメリカのような荒野だとかのイメージ。

で、設定としては、大地震によって荒廃した世界の各地で戦争が起き、その中で生きるために略奪などが当たり前に行われている世界ということなので、所謂「北斗の拳」的な荒廃した世界が舞台だったりする。水と食料とガソリンを奪い合うとか正にそのまんま。なので、第1話目から普通に、人が後ろから刃物に刺されて殺されるシーンなんかも出てくる。

そんな中、敵対する組織として「ザボ・ローチェ」という名前のチームが出てくるが、名前からして如何にもイタリアンマフィアっぽかったりするし、先述したように描かれている世界観が、開拓時代のアメリカのような趣を感じる。
※しかし「ザボ・ローチェ」という言葉を調べてみたが、特に何か由来と思しきものはHITしなかった。
※更には「JANK」と「RUNK」という英単語も、ありそうでなかった。作中でも人の名前から取っている旨が説明されているが、やはり英単語そのものにこれと言った意味はなさそうだった。

このことから、映画:アメリカン・ギャングスター的な、ギャング・マフィアの発祥を描こうとしている風さえ伺えるし、実際、主人公たちの所属しているチームは、タイトルであるジャンクランク【ファミリー】となっていることから、イタリア系マフィアの「ファミリー」を想起せずにはいられない。

2巻までの段階では、あくまで世界観の説明というところにページを割いているところがあったので、これと言った大きなヤマはそこまで出てこず、正直物足りなさを感じるところではある。

しかし、これまでの「ヤンキーもの」という、ある種わかりやすくて感情移入しやすい存在を描いてきた著者が、今度はこうした架空の世界感で、どのように「漢の生き様」みたいなものを見せてくれるのか、恐らく作者自身が新たな領域に挑戦したかったんだろうなということが伺える。

いずれにせよ、今後の展開が非常に楽しみではある。
 

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